Webサイト運営において、ユーザー体験を損ない、SEOにも悪影響を及ぼす可能性のある問題があります。
それは、リンク切れです。
多くのWeb担当者は、この問題に直面した経験があるのではないでしょうか。
今回は、リンク切れの原因と対策について、ユーザー視点と管理者視点の両方から解説します。

リンク切れとは何か
リンク切れの定義
リンク切れとは、あるウェブページから別のウェブページへのハイパーリンクが機能せず、リンク先のページにアクセスできない状態を指します。
リンク先のページが削除された、URLが変更された、サーバーに問題が生じているなどが原因として考えられます。
狭義では、リンク先の情報が完全に失われた状態を指すこともあります。
英語では”broken link”、”dead link”、”linkrot”などと呼ばれ、日本語では「デッドリンク」が一般的に使われます。
404 Not Foundエラーは、リンク切れの代表的な症状です。
リンク切れの種類
リンク切れには、大きく分けて内部リンク切れと外部リンク切れがあります。
内部リンク切れは、自サイト内のページへのリンクが切れている状態です。
外部リンク切れは、外部サイトへのリンクが切れている状態です。
さらに、リンク切れは一時的なものと恒久的なものにも分類できます。
一時的なリンク切れは、サーバーのメンテナンスなど一時的な問題が原因で発生し、復旧する可能性があります。
恒久的なリンク切れは、リンク先のページが完全に削除されたり、URLが変更されたりして、復旧の見込みがない場合です。
リンク切れの発見方法
リンク切れを発見するには、いくつかの方法があります。
まず、自サイトを実際に閲覧して、リンク切れがないか確認します。
次に、Google Search Consoleなどのツールを利用して、サイト内のエラーページを検出します。
また、定期的にサイトマップを確認し、リンク切れがないかチェックすることも有効です。
さらに、第三者製のリンクチェッカーツールを使用する方法もあります。
リンク切れの原因と対策
リンク切れの主な原因
リンク切れの主な原因は、URLの誤記、リンク先のページ削除、サイト移転やドメイン変更などです。
URLの誤記は、手動で入力する際に発生しやすく、スペルミスや余計な文字が含まれている可能性があります。
リンク先のページ削除は、コンテンツの更新や整理に伴って発生します。
サイト移転やドメイン変更は、URL構造の変更を伴うため、リンク切れが発生する可能性が高まります。
SEOへの影響
Googleは、リンク切れ自体が検索順位に直接的な悪影響を与えるとは明言していません。
しかし、リンク切れはユーザーエクスペリエンスを低下させ、サイトからの離脱率を高める可能性があります。
結果的に、滞在時間やエンゲージメント指標が悪化し、間接的にSEOに影響を与える可能性があります。
ユーザー視点での対策
ユーザー視点では、リンク切れによって目的の情報にアクセスできず、不満や混乱を招きます。
そのため、分かりやすいエラーメッセージを表示したり、代替コンテンツへのリンクを提供したりするなどの対策が重要です。
404エラーページを独自デザインで作成し、サイト内検索やサイトマップへのリンクを配置することで、ユーザーの利便性を高めることができます。
管理者視点での対策
管理者視点では、リンク切れを早期に発見し、適切な対策を行うことが重要です。
定期的なリンクチェック、Google Search Consoleの活用、そして301リダイレクトの適切な設定が有効です。
また、ページ削除時には、関連ページへのリダイレクト設定を行うことで、ユーザーを適切なページへ誘導し、リンク切れによる混乱を最小限に抑えることができます。

まとめ
今回は、リンク切れの定義、種類、原因、発見方法、そしてユーザー視点と管理者視点からの対策について解説しました。
リンク切れは、ユーザーエクスペリエンスの低下やSEOへの間接的な影響を招く可能性があるため、定期的なチェックと適切な対策が不可欠です。
Google Search Consoleなどのツールを活用し、リンク切れを早期に発見、修正することで、Webサイトの健全性を維持し、ユーザー満足度向上に繋げましょう。
リンク切れ対策は、継続的な取り組みが必要であることを理解し、適切な対策を講じることで、より良いWebサイト運営を実現しましょう。
404エラーページのデザインにも工夫を凝らし、ユーザーを安心させるような配慮も重要です。
また、内部リンクだけでなく、外部リンクについても定期的なチェックを行い、必要に応じて修正を行うことで、サイト全体の信頼性を高めることができます。